カーブミラーを磨き続けて
(台湾の話)
退職後カーブミラーを磨き続けていた張秀雄さんの話。
退職後の余生を利用して台湾北部のカーブミラーを独自に清掃、整備していた張秀雄さんが病気のため死去していたことが分かった。
張さんの親族が明らかにした。80歳だったという。これまでに少なくとも15万カ所以上を磨いたとみられ、インターネット上には多くの感謝の声が寄せられている。
元々建築関係の仕事をしていた張さんは、かつて家族と遊びに出かけた際、交通事故を目撃。
現場のカーブミラーにはクモの巣が張り付いており、これが事故につながったかもしれないと考え「私のような高齢者でも、社会のために何かできるのではないか」との信念から、独自に清掃、整備活動を始めた。
毎朝午前3〜4時に起床。二十数枚の雑巾と脚立を持って、スクーターで出かける。
北部の新北市や台北市を中心に、山道のカーブミラーも磨いた。過去のインタビューでは「できなくなるまでやり続ける」と意気込みを語っていた。
張さんの訃報が伝わると、インターネット上では感謝の言葉や「台湾で最も美しい風景です」などと死去を惜しむコメントが相次いだ。
張さんの息子は中央社の取材に、家族はとても悲しんでいるが、父親の善行を誇りに思うとの胸の内を明かした。
張さんが記録していたメモによれば、清掃したカーブミラーは3年前の時点で12万カ所に達していたという。
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