就活中の娘の父


(友人のシェア)
就職活動、もう辛いよ。100社以上に履歴書送ったのに、面接までこぎつけたのは15社。

だけどどこも不採用の通知。ヘコむやら心が折れそうになるやら、泣きたくなるやらで、どうすりゃいいのさ。

そんなときはお父さんの働く姿を見るのが一番だね。清潔な白の作業着と帽子、それに白の長靴でスーパーの中を忙しく動き回る。

台車で荷物を運び、それを棚にきれいに揃え、お客さんには笑顔で対応。

部下の店員さんたちにもキビキビと指示を出す。どこにでもいそうなオジサン店長だけど、違うのは、右腕がなく、右足は義足。

障害を障害と思わずに働く姿には、いつも勇気と元気をもらっているんだ。

私が生まれて間もなく、交通事故で障害を負った。幼い頃の記憶は病院や施設でリハビリに励むお父さんの姿ばかり。

幼稚園や小学校の運動会に来てくれたけど、お父さんはいつも隅っこで見ているだけ。
友達のお父さんが羨ましかった。子どもと一緒に競技に参加して喜ぶ顔が。

ぼそっとそんな不満を口にしたら、嫌がっていた義足を着けて、走る練習を始めた。慣れない義足で足が腫れてしまったね。

弟は弟で、お父さんとキャッチボールができない不満をもらした。するとすぐにキャッチボールの練習。

大リーグで片腕でも活躍する選手をお手本に、ボールを受けたら、脇にグローブを挟んではずし、ボールを取って返球。

これらの動作を片腕だけで、いつの間にか「普通の」キャッチボールができるようになった。

「工夫と努力次第で何事も解決できる」。この言葉は我が家の家訓と言ってもいいよね。
私も弟も、それにお母さんも、お父さんのこうした姿勢にどれだけ勇気と元気をもらったことか。

この手紙を書いていて思い出した。そういえばお父さん、今のスーパーに就職するまで、やはり100社近く面接受けたんたっけ。

片腕、義足だけど、健常者となんら変わらないことを証明するため、1年近くも見習いで奮闘。

これには社長さん以下、役員さんたちも感心するやら感動するやら。「彼を正社員に採用してくれ」と後押ししてくれたのは従業員の人たちだったとか。

通じるんだね、熱意というものは。この手で私も就活を乗り切ってみるよ。

当たって砕けろだ。そのうち私の熱意を認めてくれる会社に巡り合えるかもしれないしね。お父さんの娘だもん、がんばるっきゃない。

父 53歳 スーパー店長
娘 24歳 無職

PALAN

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