お金より大切なもの
(知人から聞いた話)
私が小学校五年の時、保健室に子猫がいました。先生が言うには「この猫は心臓が悪いので、長生きしないだろう」とのことなので「私だったらきっと大事にして長生きさせてみせる」と言って家に連れて帰りました。
すると両親に「アパ−ト暮らしだし、猫を飼う余裕なんかないから捨ててこい」と言われてしまいました。
しかし私は泣いて「迷惑を掛けないから、私のご飯を少し猫にあげるから」と強引に頑張り、何とか飼えることになりました。
ある日、先生の言ったとおり、猫が病気になってしまいました。動物病院に連れて行きたいのですが、両親に言えば「そんなお金がどこにある」と怒鳴られると思ったので、こっそりとある動物病院に電話をしてみました。
すると「今すぐ猫を連れてきなさい。お金はあとでもいいから」と言われ、連れて行ったのです。
食欲がないため、点滴をしてもらって帰り、翌日から三日間、往診もしてもらいました。
こうして猫は元気になりました。
そのあと先生に「お金は本当にあとでもいいのですか」と聞くと「来年、お年玉が入ったら少しでも払ってくれればいい」と言ってくれました。
翌年、私はお年玉をもらってから、それに貯金を足してお金を一万円持って行くと、七千円もおつりをくれたうえに「また猫が調子悪くなったら往診してあげるから」と言ってくれたのです。
それから、たびたび往診してもらいながら、猫は元気に十五年生きることができました。
世の中に、お金よりも命を大事に考えてくれるお医者さんがいることに、心から感謝したいと思います。
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